福岡を拠点に、美術書・建築書・写真集・展覧会図録など
視覚文化に関わる古書を中心に扱っています。

一般的な古本とは異なり、美術書や図録、作品集は
資料としての価値を持つことがあります。

ヘルベチカでは内容・版・保存状態・出版背景などを確認し、
一冊ずつ丁寧に査定しています。


福岡市を中心に、九州一円への出張買取と全国からの宅配査定に対応しています。

展覧会図録とは ─ 書籍の中でも少し特殊な存在

美術館やギャラリーの展覧会に合わせて制作される「展覧会図録」は、一般的な書籍とは少し性格の異なる出版物です。

図録は単なる読み物ではなく、展覧会の内容を記録する役割を持っています。

展示された作品の図版、作家や作品の解説、研究者による論考、展示構成などがまとめられ、その展覧会がどのような内容だったのかを後から参照できるようにするものです。

その意味では図録は書籍というよりも、展覧会という出来事を記録した資料とも言えます。


再版されないことが多い

展覧会図録は多くの場合、展覧会の開催に合わせて制作されます。

そのため

・展覧会期間中のみ販売
・制作部数が限られている
・再版が行われないことが多い

という特徴があります。

一般の書籍であれば売れ行きによって増刷されることがありますが、図録の場合は展覧会の終了とともに流通が止まることも少なくありません。

そのため、数年後に入手しようとしても手に入らず、古書市場で探されることがあります。


版権の事情も影響している

展覧会図録には作品図版が掲載されます。

そのため図版の掲載には作家や管理団体との版権処理が必要になります。

こうした事情もあり、一般書籍のように増刷を重ねる形にはなりにくく、結果として図録は限られた部数で制作されることが多くなります。


図版の質が重視される出版物

展覧会図録は文字よりも図版を中心とした出版物です。

作品を正確に伝えるため

・紙質
・印刷方法
・色再現

などに配慮して制作されることが多くあります。

特に1980年代以降は印刷技術の向上もあり、作品の色や質感をできるだけ忠実に再現することを意識した図録が増えていきました。

そのため図録は、単なる展覧会の記念品ではなく、作品を参照するための資料として利用されることもあります。


図録は比較的安価に販売されている

内容の充実度に対して、展覧会図録は比較的手に取りやすい価格で販売されることが多くあります。

これは

・展覧会の記録として広く読まれること
・研究資料として利用されること
・版権処理を含む出版形態であること

などの事情が関係しています。

そのため出版当時は比較的手頃な価格でも、時間が経つと入手が難しくなり、古書として探されることがあります。


評価される図録の例

すべての図録が評価されるわけではありませんが、次のようなものは古書市場でも探されることがあります。

・重要な回顧展の図録
・海外作家の大型展覧会
・研究論文が掲載された図録
・少部数で制作された図録
・作家のサイン入り図録

また、展覧会自体が後に再評価されることで、当時の図録が資料として見直されることもあります。


美術書・展覧会図録のご相談について

ヘルベチカでは、美術書や展覧会図録の買取についてのご相談を受け付けています。

内容や冊数によっては、出張査定や宅配査定にも対応しています。

詳しくは
美術書の買取ページでも紹介しています。

展覧会図録のみのご相談でも問題ありません。
美術館図録や回顧展図録など、内容を確認して査定いたします。


また、大学研究室の蔵書整理などで、
展覧会図録がまとまって残っていることもあります。

研究室整理については
大学研究室の蔵書整理で出てくる本についての記事でも紹介しています。

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大西 健
古書店「ヘルベチカ」店主。

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