本の買い取りは、
単に価格を決める作業ではありません。

一冊の本には、
それが置かれていた時間や、
部屋の空気、
そして持ち主の生活の痕跡が、静かに残っています。

ヘルベチカでは、
そうしたものを含めて一冊を受け取る行為だと考えています。

だからこそ、
冊数やジャンルを理由に扱いを変えることはありません。


本を「見る」ということ

どんな本であっても、
まずは必ず手に取ります。

タイトルやジャンルだけで判断せず、
ページをめくり、
紙の状態を確かめ、
その本がどこから来て、
どこへ向かうべきなのかを考える。

それを整えることが、
ヘルベチカの役割だと思っています。


査定で見ている3つの軸

査定の際、
私たちは大きく分けて
次の3つの視点を重ねています。

1|時代性

いま必要とされているか。
そして、未来に残る可能性を持っているか。

流行だけでなく、
時間を越えて参照され続けるかどうかを見ます。

2|状態

書き込みや傷み、
ページの欠落や切り取りがないか。

一頁ずつ実際にめくりながら、
丁寧に確認します。

3|版・付属要素

同じ書名であっても、
初版かどうか、
帯の有無や状態の違いだけで、
価値が大きく変わることがあります。

その違いを見落とさないことも、
大切な判断材料です。

これらを重ね合わせたうえで、
適正な価格をご提示しています。


「引き取った後」を重視する理由

ヘルベチカの買い取りは、
いわゆる相場の数字だけで競うものではありません。

引き取ったあと、
その本をどう扱うのか。

撮影し、記録し、
世界観に合わせて整え、
一冊ずつ、次の読者へ手渡す。

本をただの在庫にしないために、
この工程を大切にしています。

だからこそ、
受け取る段階でも丁寧である必要があるのです。


一冊だけでも、大丈夫ですか?

数が少なくても、
価値を持つ本は必ずあります。

そして多くの場合、
その価値に、持ち主自身が気づいていません。

「一冊だけでも大丈夫でしょうか」
その問いに対して、
きちんと向き合うための基準を、
ヘルベチカはこうして言葉にしています。


おわりに

本は、
まとめて扱われることで価値を失うことがあります。

けれど、
一冊ずつ向き合えば、
残る理由が見えてくる。

ヘルベチカは、
その理由を見失わないために整える場所でありたいと考えています。


この記事は、ヘルベチカの実際の買い取り業務に基づき、
日々一冊ずつ本と向き合う中で形成された判断基準をまとめたものです。

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